つれづれなるままに...

これはここでおきた出来事を気が向いたときにつづったものです。


2003年5月以前の巻
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最新の「つれづれなるままに」

5月30日

 最近、ふだん見かけない車が突如我が家の近くに止まっていて、様子を見ているとビニール袋をもったいい大人がごそごそ地面をさぐっていることがある。どうやら山菜取りにきているようなのだが、黙って入りこむのは論外としても、「山菜とらせてもらってもいいですか?」ではなく、「山菜取っていきま〜す」と、あたかも自分の土地であるかのごとく、礼儀知らずな物言いをして他人の使っている土地へはいりこみ、あげくのはてに「ありがとう」の一言もなく帰っていく...という恥知らずなのもいる。
 まあそれは山菜があたりにたくさん生えているということの裏返しではあって、いまは「こごみ」が雑草の合間合間にどんどん伸びてきている。で、私もだまっているわけにはいかず、夕食の食材にしよう、とこごみを摘んですぐにさっと塩茹でにし、かつお節としょうゆをかけておひたしで食べた。こごみはアクっぽさがないやわらかい食感なので、すーっとのどを通った。しばらくはこごみの味を楽しめそうだ。

5月28日

 今日は一気に初夏を迎えたかのような陽気だった。先週ぐらいまでの雲がないのに上空が白くにごってすっきりしない状態だったのが解消したせいもあるのだろうけれど、青い空にさんさんと照りつける太陽、風もなく穏やかな1日だった。しかしやる仕事のほうは穏やかどころ、ちょいと骨が折れた。とりあえずすぐ使う土地の枯れ草は刈ったけれど、実はこの地、どこぞのおえらい教授が実験的に柳や萩の木をたくさん植えてしまい、実験半ばでお亡くなりになりそのまま放置されていたという過去があったらしいのだ。柳や萩の根っこはけっこうしつこいので、ほったらかしてはびこる前に始末してしまったほうがいい、という話を聞き、さっそくこれらの木の整理に少しずつ手をつけ始めた。が、この木、なんとブロックの穴に挿し木して植えられ成長したもの、しかしそのままではブロックは取れないので、細い萩の木は草刈機で上を切ってからブロックをスコップで掘りあげる、そして太い木は斧で木をへし折ってからあとは木の周りをスコップで地道に掘る...いったいどれくらいの時間がかかるものやら。

5月25日

 犬がやってきてから2週間ぐらいになるのだが、杭に鎖をつないだだけで、半径3メートルの範囲でしか動けないのが気にはなっていて、しかし散歩をするのも手が回らないので、犬用のワイヤーロープ(7メートル)を買ってきた。このワイヤーに付属の滑車に鎖をつないでやれば、前後7メートルに鎖の3メートルが前後に来るので13メートル、さらに左右に3メートルの2倍で6メートルの範囲は散歩をせずとも動くことができる...一気に犬の庭は約8.5坪から約23坪に拡大した。しかし、行動範囲が拡大したあまり、藪こぎして鎖が木に絡んで逆に動きがとれずに誰か来るのを待っているような状態に陥るし...でも、木がないようなところでつなぐのであれば逆に使いたい用途が山ほどあるわけで、イヌゾーとダリには申し訳ないけれど、当分これで様子を見てみることにする。

5月17日

 今日はちょっとした事故が続いた。
 まず、草を刈っていたらうっかり木の幹に草刈機の刃をはめてしまい、抜けなくなった。で、小さな斧で木を折ろうか、と思い、物置小屋まで斧をとりに行くと、こんどは軽トラの右前輪がパンクしていた。ちょっと空気が抜けた、という感じではなく、完全にペチャンコになっていたので、これはタイヤ交換かな...とあきらめていたところへ、タイヤ屋へ軽トラを持っていって、パンクの修理で済むこととなり、ほっとしたのもつかの間、こんどはヒナを見に行くと、一羽、えさ箱の下敷きになって圧死してしまっていた。おそらく、私の不注意で、えさ箱をずらしたときにヒナがいるのに気づかなかったのだろう...いきなりの失敗であった。合掌。

5月16日

 ついにヒナがやってきた。前日に内地の孵卵場で生まれたヒナがその日のうちに飛行機で千歳まで運ばれてきて、今日はそれをとりにいった。メス200羽にオスも10羽(実際はスペアがあってもう少し多くいたけど)、つくりたての育雛箱が広すぎて感じたけれど、そのうちきゅうくつになるんだろうな、はやいところ小屋建てないと...

5月14日

 仕事が終わってから、おとといトラクターを出していただいたお礼の挨拶をしようと、前夜やっとこさつくった卵豆腐を手にとなりへ出かけた。ふつうなら、あれだけの労働をしていただいたら卵豆腐ぐらいでは...というのはあったのだが、逆にいろいろ食材をごちそうになってしまい、かえって申し訳なく思った。
 それはさておき、1時間ぐらいいろいろと長話をしたのだけれど、やはり、長く生きていらっしゃるだけあって、ためになる話が多かった。そのなかでおばさんがいわれたひとこと、「自分で何かしようと思ったら確固たるものをもたないと続かないよ」というのが強く印象に残った。もちろん、百姓を始めるにあたってはこのホームページの冒頭でも書いたように、それなりに思うところはあるけれども、でも、その気持ちをしっかりもち続けていかないとならないのだ、と、気が引き締まるおもいだった。

5月12日

 昨日、道道側の荒れ地の刈った草をレーキで何ヶ所かの山にまとめて軽トラに乗せ、敷地の隅に運んだのだが、これがだいたい半日で終わったので、今日も同じ要領で線路側の荒れ地の草を整理しようと、午後からそれにとりかかった。ところが、草を寄せるだけならまだしも、意外と木(どうも萩の木らしい)の根っこがしつこくはびこっていて、のちのちこのままトラクターかけたら、たぶんトラクターのほうがいかれそうなので、地道に木の根っこを掘ることにしていた。
 それをとなりのおじさんおばさんが見ていて、「草をトラクターで寄せればすぐだから」と、ありがたいことに、おじさんがフロントローダーつきのトラクターを持ってきて、1時間か2時間ぐらいで刈った枯れ草を畑の隅に寄せてしまった。最初から機械があれば楽なのはわかっていたし、木の根っこにしてもユンボみたいな重機があれば一発で掘り起こせるのも十分予想できたけれど、自分にはそんな機械の持ち合わせはないし、かりに借りられたとしても、たかが2反ぐらいの畑で持ち出すようでは...だいたい、道道側の荒れ地が半日で片付いたのだから、2〜3日もあればなんとかなるだろう、という計算もあったのは確かだった。しかし、寄せられた枯れ草の山をみて、自分の無力感を強く感じさせられたのもまた確かだった。
 ところで、根っこを掘っているときに、昨日刈ったばかりの剣スコがへし折れてしまった。よほどしつこい根っこだったからなあ、とおもったが、夜、農業用品のカタログ見ていたら、根切り用のスコップがあるのを知って愕然とした。そりゃあへしおれるわな...明日まちへ出たときにでも買って来よう。

(注)
 いま研修用に使わせていただいている土地は、ちょうどJRの線路と道道(北海道管轄の道路。内地でいえば「県道」「府道」「都道」にあたる)の両面に面している。

5月10日

 今日犬を2匹いただいてきた。「ゆかいな面々」のページにのせたので見てみてください。

5月9日

 この1週間は、荒れ地の草を刈り、また育雛箱をつくったり、納屋を直したりしているうちに過ぎてしまった。荒れ地の草刈りはひたすら刈ればいいからなんとでもなるのだが、納屋を直すのはちょっと手間だった。まず、屋根に穴があいていたので、トタンでふさごうと思ったはいいが、2階建てなので屋根が高い、その上傾斜が急なので、屋根の下からあがろうとしたがすべってあがれずにかえって危険なので、軽トラの屋根の上にはしごをかけて、切妻屋根のへの字のてっぺんにのぼり、そこから歩いてやっとふさぐことができた。それにしてもこの納屋を造った人はあの屋根歩くのはこわくなかったものか。また2階の床が抜けていたのだが、床板を支える木の寸法はかったら、どの店に行ってもその寸法の木が見当たらず、どうにか半分に割れば適当な大きさになるツーバイ材を見つけられて、加工した。しかしあの納屋は古さからしてもつくりからしても在来工法のはず、なぜ規格外の木材をわざわざ用意したのだろうか...。
 

5月2日
 
 前日に必要な挨拶をすませたことで、いよいよ今日から本格的に作業をはじめることにする。まず、育雛に使う納屋の前の荒れ地の枯れ草を朝から刈っていたのだが、ただ枯れているだけでなく、中途半端に太くなっている上に群れになって倒れているのでたちが悪い。しかも、新品の草刈り機は意外と燃費が悪く、1時間もしないうちに燃料を補給していた。もっとも、力のいる状態だったのでエンジンもかなりふかしていたのは確かだが...まあでも、自分で調合した混合油でもとりあえずは動いたのでよしとしよう、でも故障したりしないか心配だ。しかも、あと2反歩以上も荒れ地の草が生えたまま。がんばらなくちゃ。

(注)
 草刈機の多くは、燃料にガソリンと2サイクルエンジンオイルを混ぜたもの(混合油という)を用いる。スタンドやホームセンターに行けば25対1で調合した混合油を売ってくれるけれど、2サイクルのオイルはその辺の店で普通に売られているので、当然自分でつくるほうが安く上がる。ただし、割合を間違えたり、ごみを混入させたりしないように注意が必要。

4月28日
 
 前日に追分へ帰ってきて、今日は役場へ行って今後の手続きの話をした。いよいよ本格始動となると当分は内地にはいけないのだが、まあしかたないか。内地の知人には遊びに来てもらうことにしよう。

4月24日
 
 20日に実家へ帰省して、荷物を整理するつもりだったのだが、それよりもあいさつ回りのほうが忙しくなって、月曜日は2件、火曜日も2件、そして水曜日は3ヶ所回ってのち栃木の研修先で送別会をしてもらい、木曜日は栃木で4ヶ所、前日寄った茨城で忘れ物を回収して実家へ戻り、こんどは東京で2件の会合を済ませ、計14件...なかにはわざわざ柏まで来てくださった方もいて、ほんとうにこうして会っていただけるのはありがたい限りです。いよいよ引越しへ向け、あしたはラストスパートだ...

4月16日
 
 今月中に済ませなければならない車検、しかしお金をかけたくなかったので、どうせ住所変更の手続きもするついでもあり、自分で室蘭の車検場へ持ち込み、ユーザー車検を受けてきた。
 車検場には朝一番、9時ちょっと前に着いて、先に住所とナンバー変更の手続きを済ませてから車検を受けることになった。室蘭の軽自動車の車検場はガラガラ、私のほかには自動車工場の人が数台ずつ車持ってきているぐらいだった。最初に排気ガスの検査をパスし、次のステージに向かううちにいつのまにかサイドスリップの検査も合格していて、さてライトの検査、ところが電光表示板に×の印が...スピードメーターの検査は40キロで保つのは結構難しく、ちょっとアクセルはなしただけで急にスピードが落ちてしまったが、何度かやり直しているうちに合格していた。ブレーキも問題なし。そのまま前進して原動機の形式確認をしてリフトアップ、言われるままにブレーキやハンドルを操作した。それで検査は終わったが、左のライトの光軸がかなり下にずれているので、それを直さないと車検は通らない、とのこと。で、しょうがないので予備車検場へ車をもっていき、ライトの調整をしてもらう。が、ドライバーで押し込んだだけで軸はなおり、しかも調整料で2500円取られてしまった。それくらいなら自分でもできる、という程度だったが、まあ勉強ということで。もう一度車検場へ車を持っていくとライトの点検だけして合格、無事車検証を発行してもらった。終わったのは10時過ぎ、往復4時間したのにたった1時間あまりですべてが終わってしまった。
 ブレーキの点検は工場でしてもらったとはいえ、オイルやフィルターなどの交換をすべて自分でやり、またその他の点検も自分でやった結果として検査を合格させられたので、2年後の車検のステッカーを車のガラスに貼るときの気分はウキウキだった。

4月13日
 
 先週の9日のフェリーで内地へ行き、実家に顔を出して後、栃木の研修先へ行って荷物を整理して、そして昨日のフェリーで新潟を出て、今晩追分へ戻ってきた。
 茨城や栃木では早くも桜が満開になっていて、さすがに春が来るのが早いな、とはおもったが、栃木の研修先の畑を見てもしかり、菜っ葉ものはいつでも出荷できるほど育っていた。しかし、追分あたりのことを考えても野菜が出荷できる状態になるのはそう遠い話でもなさそうな感じではあって、誰と話しても「まだ雪残っているんでしょう」ときかれ、北海道でほとんど雪は残っていなくて早く畑を起こしたくても起こせない自分の状況をおもうと、そういわれるたびにあおられるような気分になったりもした。それだけ気だけは焦っているということか。おちつけおちつけ。

4月7日

 床もなおり、水道もなおり、ライフラインの整備が一段落したところでヒナを入れる手配をする。5月の後半で...と孵卵場に電話してみたら5月16日にきます、という返事があった。まさかそんなに早く来るとは思わなかったので驚いたが、しかしここまできたら後にはひけない。とにかく、この日を目指して準備するのみだ。

3月30日

 ようやく研修を始めるべく借りられる家と土地が決まり、まず今日は借家の大家さんに挨拶をする。が、茶の間の床が灯油びたしになっているので、床を全部取り替えないととてもじゃないけどにおいがきつくて住むのが大変、ということで午後から早速床をはがす作業をはじめた。しかし、床がなかなかはがれないし、やっとはがしたとおもったら出てきた垂木は3尺6尺の規格と全然合っていないし、またその打ちつけ方見てもこれでよく支えられたものだ、というぐらいいいかげんな床のつくりだった。これは新しい床をつけるまでには相当難航しそうだな...

(注)
 昔からつくられている多くの家は在来工法でつくられていて、板は畳1枚(約91×182センチ)、角材は3尺(1尺は約30.3センチ)単位でつくられているのが普通。したがって、床下に角材を通すときはたいてい3尺の単位で並べる(これ以上間隔を狭めたいときもこの3尺の基本は崩さないようにする)のがふつうで、それによって板もちゃんと打ち付けられるものなのである。ところが、基礎になる部分が規格に合っていないと、当然あとから組み立てていくときに苦労が増す。


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